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函館型三方式地上式消火栓

2026.07.07
  • 防災コラム

先日、函館市に出張した際、市内のあちこちで黄色く、どこかハイカラな雰囲気を漂わせる消火栓を見かけました。正式名称は「函館型三方式地上式消火栓」。ポンプ車のホースとの接続口が3カ所設けられているため取水能力が高く、大量の放水が可能です。

函館では、江戸時代中期以降から昭和初期にかけて約30回もの大火が記録されています。大火のたびに道路や建物、消火設備などの防火対策が進められ、現在のまちづくりへとつながってきました。

特に、昭和9年に発生した函館大火では甚大な被害が生じ、その教訓から防火用水道の整備が進められました。それまで使用されていた地下式消火栓は、冬には雪に埋もれやすいことに加え、マンホールを開けなければホースを接続できないという課題がありました。そのため、地上式消火栓の導入が検討されましたが、当時の日本には参考となる事例がありませんでした。そこで、欧米への視察や取り寄せたカタログ、地上式消火栓の実物を参考にしながら、現在の「函館型三方式地上式消火栓」が設計・製作されました。

この消火栓は昭和12年から設置が始まり、現在では約2,000基が市内に設置されています。函館の歴史と防災への知恵が詰まった、街並みを象徴する存在の一つといえるでしょう。

 

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