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森林火災 「樹冠火」

2025.04.27
  • 防災コラム

3月23日に発生した愛媛県今治市の山林火災は4月14日に鎮火が宣言されました。調査結果によると、「樹冠火」が延焼拡大の一因と推察されました。

「樹冠火(じゅかんか)」とはどういうものでしょうか。
森林火災の形態のひとつで、木の枝葉が燃えて、樹木全体が炎に包まれます。飛び火を起こしやすく風にあおられて急斜面に燃え広がるおそれがあります。

森林火災の燃え広がり方は、4つに分類されます。
地表火: 落ち葉や枯葉などの林床にある可燃物が燃えるもの
樹幹火: 幹が燃えるもの
樹冠火: 枝葉全体が燃えるもの 
地中火: 地中に堆積した有機質層が燃えるもの

従来の日本の山火事では「地表火」が主でした。
しかし、今回は乾燥で地表火も激しくなり、樹木に着火して「樹冠火」が発生したとのことです。

地球温暖化が進み、多くの地域で極端な乾燥や強風が増えることにより、山火事の発生や拡大が起こりやすくなっていると言われています。
行楽シーズンに入り、山で活動をする方も増えると思います。野外での火の取扱いやたばこの火の不始末など、一人ひとりが気を配り、大切な森林を守りましょう。